1908年(明治41)に水口小学校創立25周年を記念して図書館創設を決議したのが水口図書館の始まりである。開館は1909年。滋賀県内では最初に開架式閲覧室を採用した図書館だという。
1928年(昭和3)
水口小学校の整備事業のひとつとして、図書館の新築が企画された。水口町出身の実業家井上好三郎が建設費を寄附し、ウィリアム・メレル・ヴォーリズの設計で10月に図書館が竣工した。鉄筋コンクリート造2階建(一部煉瓦造)・塔屋付。児童閲覧室を1階に、成人閲覧室を2階に設けた。
1950年(昭和25)
この年公布された図書館法により、公立図書館に該当することとなった。(実質的には1928年から町立だったようだ。)
1970年(昭和45)
図書館が移転。その後は教科書センターとして2003年まで利用。
2001年(平成13)
国の登録有形文化財に登録。
2004年(平成16)
構造補強など保存改修工事を行なう。
同年、保存活用のための組織「稚木(わかぎ)の会」結成。貸館などを行ないながら施設の維持管理をしている。
【参考】
「水口町史 上巻」(水口町志編纂委員会編/水口町/1960)
「滋賀の図書館:歴史と現状」(平田守衛著/平田守衛/1980)