ポップアップカード:島根県の建築

ひきつづき、島根県の建築のポップアップカードを作成した。

津和野町に、1934年(昭和9)に建てられた旧布施時計店という建物がある。「旧布施時計店店舗兼主屋」という名前で、2010年9月に登録有形文化財に登録されている。近年は山陰中央新報の津和野支局となっていたが、2021年8月に支局が別の場所に移転したため、その後空き家になったようだが、現在の状況は確認できていない。

2回ほど作り直して、最終的にでき上がったカードがこれ。

建物の写真をちらっと見た段階では、作るとしたらこんな感じのカードになるのかなあと思っていた。入り口部分が奥まっていてショーウインドーがあるので、そこだけ別パーツにしようか。でも建物上部が単調な形だからあまり積極的に作る気になってはいなかった。

ところが、何枚か写真を見ていったら、陸屋根じゃなくて切妻の瓦屋根で、看板建築のように壁面が作られていたのだった。雨樋が壁の途中から出ているのも屋根がこうなっているからだったんだ。

一番上の円窓は、窓ではなくて当初は時計がはめ込まれていたらしい。
私が最初に想像したより複雑な形になりそうなので、カードを作る気になったのである。

二階の窓が壁面から少し引っ込んでいるのがカッコいいと思うので、カードの本体では二階の窓枠と一階のショーウインドーを作り、その手前に別パーツの壁面を貼り付けることにした。

すべてのパーツを切り抜いたところ。

玄関はショーウインドーよりも奥まっているので、これも別パーツで作った。
玄関ドアを先に接着したところ。

その後、壁面パーツを接着して、完成。

一番始めに作ったカードの写真は載せないが、基本的な構造はほぼ同じである。奥行きが不足していると感じたので、作り直すことにした。奥行きだけ長くすると、カードを畳んだときにはみ出してしまうので、全体を少し縮小して、バランスが悪いところも修正した。

また、一番上の円窓が目立たないので屋根を切り取って、円窓の後ろに色画用紙が見えるように変えてみた。

これは2作目の写真。正面から見ると円窓がくっきりして、その時は満足したので、ツイッターやインスタに掲載をした。しかし、その後カードを上から眺めていると、屋根に大穴が開いているのがだんだん我慢できなくなってきた。

結局、屋根を復活させて作り直し、3回目の作品を完成作とした。

最期に完成作品の動画を載せておく。