旧上伊那図書館のポップアップカード(1)

これは、2013年に作成した旧上伊那図書館のポップアップカード。9年も前である。
当時はなるべく1枚の紙のまま作品を作ることを優先していたので、玄関の庇は地面から切り起こして壁面に差し込んでいる。

今年になって、旧上伊那図書館(現在は伊那市創造館)を見学して、以前作ったカードがあまり建物の雰囲気を表現できていないように感じるようになった。

まず、屋根の高さが高すぎる。それから中央の窓の突き出しが足りないように思えた。
建物の角は少し丸くなっているので、その雰囲気も出したい。

1枚の紙だけで作るのにこだわるのは止めて、別部品を使うことにした。

玄関の庇は別パーツにし、右横の入り口の庇は裏から別パーツを貼って支えることにした。試作してみたのがこちら。ポップアップカードのカバーに使う色画用紙と同じ紙で支えを作れば、目立たない。なるべくパーツ数を少なくしようとして、玄関の庇と横の入り口の庇を共通パーツで支えている。

接着する前のパーツはこんな形。

ところが、カバーの紙を貼って開閉したら問題発生。矢印部分が折れ曲がってつぶれてしまう。
それから、庇を支える色画用紙が不安定できれいに開かない。支えはベース部分に直接接着しないとダメだな。

作り直し。
結局、庇や中央の窓をそれぞれ別のパーツで支えることにし、屋根の部分にも補強のパーツを接着することにした。パーツの数が増えてしまった…。

パーツを全て接着した状態。面倒くさいことになったが、この型紙は公開しない予定なので、まあこれも良いだろう。

完成したポップアップカードはこちら。

これで終わり。

…としたかったのだが、私は竣工時の模型を見てしまったのである。屋根がついていない状態の方が好みなのだ。窓枠も、サッシになる前の方が味わいがある。
そんなわけで、竣工時のポップアップカードも作ることにした。(つづく)