ポップアップカード:北見市の建物

2025-01-03

北海道・道東の建物のポップアップカードを更新した。
前回の記事で野付牛の昔の建物をいくつか見たので、そこから一つ選んで作ったのはこの建物。
旧野付牛運輸・保線事務所だ。

鉄道院が野付牛に運輸事務所と保線事務所を開設したのが1918年(大正7)のこと。
この建物はその2年後の1920年に建てられたそうだ。
同じ年、鉄道院は鉄道省に昇格した。
戦後は国鉄の北見総合事務所として使われ、1983年(昭和58)に解体された。

カードは古い写真を見て作ったのだが、建物はその後改修で形が少し変わったようだ。
このカードでは屋根に煙突が2本とドーマーが4つ並んでいるが、1938年に出版された本に掲載されている写真では煙突がなくなっていた。
そして1979年刊行の書籍掲載の写真では、内側のドーマー2つがなくなっていた。

さて、他のカードのモデルも前回の記事に載せた建物から選ぼうかと思っていたのだが、戦後1955年に建てられた北見市役所の庁舎もすでに失われたので、そちらを作ることにした。

野付牛町が北見市となったのは1942年(昭和17)、この時は野付牛町役場が引き続き北見市役所として使われた。
だから上のカードの市庁舎は2代目の市庁舎ということになるのだろう。
市庁舎には消防署が併設されていたので火の見櫓が横に建っていた。
火の見櫓は2002年(平成14)に、市庁舎は2011年(平成23)に解体された。

最後のカードは、旧端野中央産業組合倉庫である。

端野はもとは野付牛の一部だったが、1921年に分村して端野村として独立した。
2006年に合併して現在は北見市となっている。
カードのモデルは、端野駅前に現在もある倉庫だ。

北見市のサイトによると、倉庫は1932年(昭和7)に建てられたそうだが、カードの右側の倉庫の壁面には「端野中央産業組合」、左側の倉庫には「端野村産業組合」と記されている。
「端野村産業組合」は1934年の設立らしいので、左の倉庫は少し後に建てられたのであろう。

現在は倉庫の周囲が端野石倉公園として整備され、右側の倉庫は交流ホールとして使われている。

今回は、この倉庫のポップアップカードの型紙を公開した。(→ 型紙掲載ページ
よろしかったらお使いください。