清泉大学農学部

ここは千曲市役所更埴庁舎(旧更埴市役所)があった場所だ。
工事中設置されていたフェンスは取り払われ、道路沿いに看板が立てられている。

看板には「清泉大学農学部(仮称)建設予定地 令和9年4月開学予定」とある。
左側に見える建物は、もとは市役所の南側に保健センターとして建てられたものだが、現在は「千曲坂城消防本部 更埴消防署」となっている。

何回か通って解体の様子を見てきたが、すっかり草地になっている。私が前回ここに来たのは確か去年の9月なので1年ぶりだ。

今回千曲市を訪れたのはこの跡地を見るのが主目的ではなく、近くの更埴文化会館(信州の幸あんずホール)で開催させる、清泉大学農学部のプレオープンキャンパスを見るためだ。

イベントは午前に市民説明会・入試説明会・模擬授業など、午後には講演会やセミナーなど一日開催するものだったが、私は冒頭の市民説明会だけ聞かせていただいた。

更埴文化会館の入口。愛称の「信州の幸」は「信州の〝めぐみ〟」と読むそうだ。この名前は市内の企業がネーミングライツで名付けたものである。

市民説明会は小ホールで開かれた。
1枚だけスライドの写真を使わせてもらう。

設置されるのは、農学部のアグリデザイン学科である。(予定)
学科には2つのコースがある。「農・地域共創コース」と「食品・発酵コース」だ。

パンフレットもいただいたので、説明はパンフレットから引用する。

農・地域共創コース
長野をまるごとキャンパスに! 地域と育む「共創の学び」
机上の学問に留まらず、県内の農業や周辺産業、食品産業の現場をフィールドとして、自治体、農や食、流通に関する企業、研究機関など多様な関係者と連携、共創しながら、農・食の専門知識と実践で培った経験値を背景に、課題解決に取り組める人材の養成を目指します。

食品・発酵コース
長野の「おいしい」を科学する! 発酵・醸造をベースに食品の可能性を研究する。
長野県が得意とする発酵・醸造産業について、実践を通じて学びを深め、新たな商品開発やマーケット開拓の可能性も視野にいれながら、さらなる産業の発展に貢献できる人材を養成します。県内の食品や食文化についても文理融合の視点を持ち、日本トップクラスの健康長寿県であることの因果関係に迫ります。

定員は85名。
1年生の時は共通で農学の基礎を学び、2年生の時に上記の2コースに分かれる計画だそうだ。
3・4年次は研究室に所属し、「農・地域共創コース」はフィールドワークを、「食品・発酵コース」は演習・実践を通して専門性を高めるという。

今後の日程としては、
2026年
 1月 校舎着工予定
 3月 文科省認可申請
 8月末 設置認可見込み
 9月 学生募集開始
2027年
 4月 農学部開設
という予定である。(説明会での内容より)

「ちくま未来新聞WEB」の記事によると、校舎の建設はすでに入札が行なわれて決定したらしい。建設費用は約30億円で、国の補助金(12億円余)、清泉大の自己資金と融資(9億円)、千曲市と長野県の補助金(8億)を見込んでいる。
土地は当面は無償貸与で、大学の運営が軌道に乗ってから有償に切り替えるという。また必要な実習農場の確保も相談・検討をしているそうだ。

【参考】
 「清泉大学農学部設置協議会 2回目で実質的な議論」(ちくま未来新聞WEB/2025-08-09)
 「清泉大学農学部『令和9年4月開学建設予定地』の看板立つ」(ちくま未来新聞WEB/2025-09-19)

まちづくり

Posted by Sakyo K.