ポップアップカード:ヴォーリズの建築
昨日メインサイトを更新した。
滋賀県の建築のポップアップカードを更新したのだが、今回は新作と過去作品の修正版の両方を掲載した。前回のブログ記事で修正版については書いたので、この記事では新作だけを扱う。
今回の新作は3点ともヴォーリズ建築事務所の設計による建物を選んで制作した。

最初の写真は甲賀市にある旧水口図書館だ。
1928年(昭和3)に建てられたこの図書館は、1970年まで使われた。図書館の移転後は教科書センターとして使われていたが、2004年(平成16)に補強工事を行ない、保存活用のための組織「稚木(わかぎ)の会」を発足させ、同会が貸館業務をしながら維持管理をしているそうだ。
同じく甲賀市にある、旧寺庄銀行本店。
2007年まで滋賀銀行甲南支店として使われていたので、その名前で呼ばれることが多いようだ。登録有形文化財の登録名も「旧滋賀銀行甲南支店」となっている。もともとは1925年(大正5)に寺庄銀行本店として建てられたものだ。

銀行移転後は空き家になっていたが、地元有志が再生に向けて2022年頃から活動を始めたそうだ。インスタグラムを見ると最近内部を改修してこれから貸館業務を始めるところのようだ。
こうやって有志で地域の建物を活用するのを見るとうれしくなる。
3点目は、ヴォーリズ記念病院のツッカーハウスだ。
1918年(大正7)に近江療養院の本館として建てられた。アメリカ人メアリー・ツッカーが療養院建築にあたって寄付をしたので、彼女の母親の名前をとって「アンナ・ダンフォース・ツッカー記念館」と名付けられた。

病棟として使われたのは1980年頃までで、その後もしばらく管理棟としてのみ使われていたが、老朽化のため2005年(平成17)に病院は解体の方針を発表した。
それに対して保存運動が起こり、解体を免れることとなった。
2012年から10年掛けて改修工事を行ない、現在はイベント時には内部の見学もできるという。
近江八幡市では、2025年秋にヴォーリズ建築のツアーや特別公開を行なうそうだ。
その中でツッカーハウスも公開対象になっている。
公開日は2025年11月19日、12月1日〜6日の7日間でボランティアガイドによりツッカーハウス・礼拝堂・五葉館の案内をしてもらえるそうだ。
団体は要予約だが、個人の場合は予約不要で参加できる。料金は1000円。
(詳しくは近江八幡市ウェブサイトを。)
なお、ポップアップカードは旧水口図書館の型紙を公開したので、メインサイトをご覧下さい。
【参考】
「ヴォーリズ建築(ツアー・特別公開)について」(「近江八幡市公式観光サイト」より/2025-09-16閲覧)
「ヴォーリズ建築 旧寺庄銀行本店」(Instagram/2025-09-16閲覧)
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