長崎の教会~「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」より

日本の建物のポップアップカードを更新した。
今回作成したのは長崎市にあるカトリック出津しつ教会である。

2018年に登録された世界遺産「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」に含まれる教会堂だ。
しかし、この教会堂一つだけで構成資産が成り立っているわけではない。

潜伏キリシタン関連遺産には地図にあるような12の構成資産が含まれており、その中の一つ「外海そとめの出津集落」の中に教会堂も含まれているのだ。

「外海の出津集落」は、出津集落の潜伏キリシタンが、キリスト教由来の聖画像をひそかに拝み、信仰を実践してきたことを示すものである。
その中には、仮の聖堂跡や出津教会堂、潜伏キリシタンの墓地、代官所跡、聖画像を所有していた屋敷跡などが含まれている。(なお、私有地は立入禁止になっている。)
これらを合わせて、ひとつの構成資産となっているのだ。

1873年に仮の聖堂が建てられ、その後1882年に建てられたのがこの出津教会堂だ。

今回新たに作成したポップアップカードは出津教会の1点だけだが、私が過去に作成した教会の中に潜伏キリシタン関連遺産に含まれている教会があるので、写真だけ掲載する。

・頭ヶ島教会 構成資産「頭ヶ島の集落」に含まれている。
ポップアップカードは2004年に作成した。

・江上天主堂 構成資産「奈留島の江上集落(江上天主堂とその周辺)」
ポップアップカードは2013年に作成。

・﨑津天主堂 構成資産「天草の﨑津集落」に含まれる。これは熊本県にある。
2016年に作成したポップアップカード。

以上、過去に私が作成したポップアップカードのうち、関連する教会を挙げた。

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出津教会の型紙を公開している。別パーツを使う設計になっているが、もしよろしければ型紙をダウンロードしてお使いただきたい。

なお、世界遺産とは直接関係ないが、今回の更新では過去に制作したカトリック冷水教会とカトリック青砂ヶ浦教会の改良版もアップロードしたので(こちらはダウンロードなし)ご覧いただきたい。

【参考】
世界文化遺産・長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連資産」(長崎県文化振興・世界遺産課)