ポップアップカード:フィリピンの世界遺産

フィリピンは国民の83%がカトリック教徒(日本の外務省サイトより)であるが、その背景には300年以上続いたスペインの支配(1571~1898)がある。
植民地時代に多くの教会が建てられたが,このうちの4つが、1993年に「フィリピンのバロック様式教会群」として、世界遺産に登録された。

地図に示したのが、その4つの教会だ。
今回は,これらの4つの教会をのポップアップカードで作成した。

それぞれの教会の簡単な解説はメインサイトの各ページにあるので、ここでは写真のみ掲載する。

マニラのサン・アグスチン教会。

ミアガオ教会。

パオアイのサン・アグスチン教会。パオアイ教会とも呼ばれる。

サンタ・マリア教会。

これらの教会が世界遺産に登録されるにあたって、二つの基準が挙げられている。

一つは,「フィリピンの物理的条件に適合した建築とデザインのスタイルを確立した」こと。
もう一つは「地元の素材やモチーフを使用してヨーロッパの設計・建築と融合させ新しい伝統を形成した」ことである。

一つ目は,地震への対応と要塞としての役割だろう。地震の多いフィリピンに建てられたので,壁を厚くしたり分厚いバットレスで補強したりされている。また壁の厚さは外敵からの攻撃に対する防禦の役割も果たしている。
鐘楼が教会と少し離して建てられる例があるが、これも地震の被害を抑えるという理由があったらしい。同時に鐘楼は見張り台でもあった。

二つ目は、例えばミアガオ教会の正面を飾るレリーフに見られる。聖クリストファーはフィリピンの伝統的な衣装を着た姿で作られ,パパイヤやココナッツなど、地元の動植物の姿が彫られてれている。

まだ登録はされていないが、この他に5つの教会が拡張案として暫定リストにあるようだ。まだそちらの教会は調べていないので,今後確認してみようと思う。

さて、ポップアップカードの型紙の方だが、今回はパオアイ教会を公開した。
よろしかったらお使いください。