河東線記念公園
屋代線の記憶を残すものとして、須坂市には「河東線記念公園」がある。
地元有志が声を上げ、須坂市に関係した企業や地元の区、市役所のまちづくり課などが参加して結成した「河東線記念公園運営協議会」により整備されたものだ。(事務局は、公園の隣にある企業、サンジュニア内に置かれている。)

完成式典は2018年10月だったが、線路の撤去や説明板の設置などはその数年前から行われていたようだ。
説明板は、公園の利用規定を記したもの。
屋代線が廃止になる前に撮影された空中写真があるので、そこに公園の範囲を書き込んだ。

右上が須坂駅で、左下が屋代方面だ。(次の駅は井上駅。)
本線が緩やかにカーブして走っており、その東側に側線が二本と、車庫のような建物がある。
本線のレールは撤去して、側線はレールを残して公園として整備した。
1枚目の写真の舗装されている部分が、もとは本線のレールがあった場所だ。
北側に車止めがあったので歩道なのだろう。この歩道部分までが公園の敷地らしい。
歩道に沿って歩いていく。
トイレなどの設備は特にないようだ。

線路のポイントを切り替えるレバーだよね。

説明板は同じ内容のものが公園の北端と中間・南端に、計3枚立てられている。
片面が公園の利用規定で、裏面が河東線の歴史だ。

南側には車庫らしき建物がある。

こちらはほぼ同じ位置から歩道に移動して撮影した写真。奥に小さく見えるピンクの花が、公園の南端だ。この歩道を、以前は本線が走っていた。

これは北側を向いて撮影した。
線路の先、遠くに見える白い建物は本線跡に建てられた建物。
公園内では、右端にベンチが見える。ベンチの手前にあるカゴみたいなものは、冬季にイルミネーションの飾り付けをするのに使うみたいだ。

ベンチの近くの壁面。
文字が数文字脱落してしまっている。こういう小さなところが気になっちゃうんだよなあ。放置されている印象を与えてしまうから。

近くの方たちが犬の散歩をしていたので、公園は普段から利用はされているのだろう。
それから時にはイベント会場としても使われるらしい。
無理して鉄道に関連したイベントをする必要はないので、とにかく公園として市民に使われ続けることが大事だと思う。
記念碑でも記念公園でも同じだと思うけど、作ったら終わりではない。作ったまま放置されてボロボロになっているモニュメントや説明板をよく見かける。作ったからには必要に応じて管理維持していかなくてはならない。
建物の保存もそう。「残って良かったよね」で終るんじゃなくて、その後きちんと使い続けないと。
この公園は、事務局が隣りにあるから管理は大丈夫だろう…と期待している。
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