小県上田教育会館旧館

今年の9月に長野県上田市の建築をいくつか回ったのだけれど、写真を撮ったきりでまとめができていない。気がつけばもう2020年も残りわずか。写真の整理がてら、ブログに記録を残すことにした。

上田城跡公園の近くにある、小県上田教育会館の旧館。小県上田(ちいさがたうえだ)を略して上小教育会館と呼ばれることもある。2016年(平成28)に新しく会議棟が竣工したので、こちらは旧館ということになった。

現在は「信州上田ふるさと先人館」という名称で一般公開をしているが、これが開館したのが2020年の6月29日というのだから(上田市のサイトより)、訪問時にはまだ3ヶ月しか経っていない。

パンフレットをいただいたが、これも今年作成したばかりなのだろう。
表紙に書いてあるように、二階の講堂は石井鶴三美術資料室となっている。(石井鶴三美術資料室は2008年からここで公開されている。)

正面の様子。この建物は昭和13年の建築で、建築費1万8千円は、すべて会員の先生たちが積み立てた寄付金で賄ったそうだ。

小県上田教育会の設立は1884年(明治17)のことだが、事務局は上田本校(現在の清明小学校)の一室を間借りし、集会や会議などは市内の学校や役所を使っていた。会員が長年お金を出し合って「小県教育会基金」をため、昭和12年に土地を購入して翌年会館が竣工したのだという。

2016年の会議棟建設後は、事務室機能はそちらに移転し、こちらの一階は諸団体の事務局や会議室として使われている他、資料室では地域の人物についての展示をしている。

展示室の様子。部屋はそれほど広くないので、こんな感じになっている。(もう少し展示方法を工夫したいなあ。)石井鶴三のパネルもあった。

一階の廊下。

階段で二階に上がる。右上に続いている階段は、すぐ上にある保管室へ続く短い階段。

石井鶴三美術資料室の入口。

石井鶴三(1887-1973)は東京出身の彫刻家・版画家・洋画家。彼は1924年(大正13)に上田市で小県上田教育会が開いた彫塑講習会の講師をやって以来、1970年(昭和45)まで毎夏講師として指導にあたっていたのだという。

この縁で、1985年(昭和60)には上田市に石井鶴三美術館が開設された。旧図書館を美術館としていたのだが、耐震性の問題から2008年(平成20)に現在の場所に移された。

建物内での撮影許可はいただいたのだが、美術作品の撮影の確認をし忘れたので、格天井の写真だけ掲載。

玄関の様子。

改めて正面から。玄関上の三角形の出窓が気になるのだが、二階は美術展示のためカーテンが引いてあって内側からは見られなかった。

道路に面した西側の壁面。小県上田教育会のサイトを見たら、8月から西側の壁面の改修工事を行なっているとあったので、これは補修を終えたばかりの状態ということになる。どうりできれいになっていたわけだ。

西壁側の出入り口。これもペンキ塗りたてみたいなものなのだろう。
塗装がはがれてぼろぼろになっているよりずっといいと私は思う。

さて。石井鶴三美術館があった旧図書館というのは、実はこの近く(200m)なのでこのあと行ってみることにする。中には入れないので外観だけだが。(次回につづく)

【参考】
「信州上田ふるさと先人館」パンフレットと館内の掲示物
 小県上田教育会サイト

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

16 + five =