出久根育展
岡谷市にあるイルフ童画館を訪問した。
ここで開催している「出久根育展」を見に来たのだ。ご本人によるギャラリートークがあったので(4月19日)その日に合わせて訪問した。

出久根さんは1994年に「おふろ」でデビューした絵本作家だ。2002年からチェコに移住して制作を続けている。
2003年にはグリム童話「あめふらし」のイラストで、プラスチラバ国際絵本原画展のグランプリを受賞したそうだ。

チェコの民話を題材にした絵本や、本の挿し絵を描いているが、最近は絵も文も自分で制作する創作絵本も手掛けている。
展示した原画で私が気に入ったのは「あめふらし」「マーシャと白い鳥」「十二の月たち」などだ。
それから、ご本人が語る、絵本「わたしのおにんぎょうさん」にまつわる逸話も興味深かった。
展覧会を見た後、ショップで絵本を選んだのだが、何冊も買う余裕はないので迷いまくって「十二の月たち」(ボジェナ・ニェムツォヴァー 再話、出久根育 文・絵/偕成社/2008)を選んだ。
それから、出久根さんが挿し絵を担当している「火の鳥ときつねのリシカ」(木村有子 編訳、出久根育 絵/岩波少年文庫/2021)も購入。

チェコについて私が印象に残っているのは、チェコ出身のアルフォンス・ミュシャの展覧会(国立新美術館、2017年)に行った時のこと。
そこで展示されていたチェコの人形劇の人形が、とても良い雰囲気だったのだ。(画像は過去記事に掲載。)
これらの人形と出久根育の何点かの絵本に、何か似た雰囲気があるように感じて、人形のことを思い出したのだった。
出久根育展の会期は、2025年4月17日(木)~6月16日(月)だ。現在開催中なのでお勧めしたい。
なお、イルフ童画館は「童画の日」を記念して、5月10日(土)の入館料を無料とするそうだ。
童画という言葉は、1925年(大正14)に武井武雄が東京で開いた自身の初個展「武井武雄童画展」で使用したのが、後に世の中に広まっていったらしい。
イルフ童画館では、武井武雄の作品も展示している。
撮影可能な展示室も一部あるので、写真を掲載する。


イルフ童画館
休館日:水曜日
開館時間:9:00~18:00(入館は17:30まで)
入館料:大人500円、中高生310円、小学生160円
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