解体された建物たち(旧奈良少年刑務所)
旧奈良監獄は1908年(明治41)に竣工し翌年開庁した。1922年(大正11)には奈良刑務所、1946年(昭和21)には奈良少年刑務所となり、2017年(平成29)に閉庁となった。
同じ年に重要文化財に指定されたが、指定範囲は1908年に建造された部分が中心である。
前回の記事で使った画像を再掲載するが、国土地理院の航空写真に2008年と2021年撮影のものがあったので比較した。
これを見ると、後から建造された建物は、多くが解体されてしまったことが分かる。
本記事では、既に解体されてしまった建物の写真を、載せたいと思う。
写真は全て2017年に撮影したものである。写真の建物の位置を示すため、番号を航空写真の中に記入してあるが、私の記憶が曖昧なので説明が間違っているところもあるかもしれない。
① この写真は、第5寮の端にある作業場(第1・2実習場)の2階から撮影した第3実習場と渡り廊下である。
② 第5寮の東側にある新入調室のある棟。ここは1934年(昭和9)に建設されたらしい。
③ 第3実習場の横にやって来た。いつ建てられたものか調べられなかったが、1918年(大正7)に工場の増築が行われたそうなので、その時かもしれない。(未確認)
④ 第3実習場の横を歩いている。
⑤ 奥の建物は、第4寮の端にある第4・第5実習場。その近くに「自力更生」の碑が建てられている。航空写真では分からないので、もしかしたら残っているのかもしれない。
⑥ 雨天体操場だと思うが、違うかもしれない。
⑦ ここは第6・7実習場。
⑧ 第8実習場だと思うが、自信がない。
⑨ 第9実習場だと思うが、もしかしたら隣の建物と間違えているかもしれない。
⑩ ここは第13実習室という名前。瓦屋根なので大正時代頃の建築かも?
⑪ ここは倉庫として使われていた。
⑫ ⑪と同じ建物の横側。奥に本館が見える。
歩きまわりながら撮影をした写真なので、建物の位置を私が誤解している可能性はある。
そのへんはお許しをいただきたい。
でももうこれらの建物は見ることはできないのだ。
創建時の建物は大事にされ、後から付け加えられたものは重視されないのはよくあることだが、せめて記録だけでも留めておきたい…そう思って記事を書いた。
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