続・パレスサイド・ビルディング
東京建築祭2025でパレスサイドビルを見学したが、その時は屋上を中心に見ていて、建物の西側を見ないまま終わってしまった。
先日国立近代美術館に行ったので、改めてパレスサイドビルを見てみよう。

この道は何回も通ったことがあるはずなのに、これまで私はパレスサイドビルという建物を認識していなかったことが分かってしまった。ただぼ〜っと前を見て歩いていただけだったのだ。
東京建築祭のおかげで意識することができた。
今回確認したかったのは、建築祭のときに見落としていた西側玄関の大庇である。

玄関が見えてきた。
白い円筒部分は高さ50mだ。
直方体の2棟と円筒部分はそれぞれ分離されていて、大地震の際にはそれぞれが独立した動きをするので他の棟に影響しないよう設計したという。
ここが西側の玄関。

庇は中央の柱で支えられている。
暑さ対策で、庇の縁からミストが放出されていた。

窓部分には、日除けのルーバーと雨樋が規則的に並んでいる。

道路沿いに東に歩いていく。こちらは東玄関。
以前の記事にも書いたが、竣工当時は今よりもビルの前の敷地が広かった。この玄関にも大きな庇が設置されていたが、道路拡幅に伴い撤去された。

1966年に出版された雑誌の広告にパレスサイドビルが使われているのを見つけたので、一部を切り抜いて掲載する。(出典:シポレックス販売株式会社の広告、「建築月報」1966年12月号)

右側に見えるのが東玄関の庇だ。建物前に車を留めるようになっていたのだね。
雨樋の色は今より明るい色に見える。
これは東側の壁面。

同じく東側の壁面。煉瓦壁の部分を見上げた。

ちなみに、国立近代美術館にはヒルマ・アフ・クリント展を見に行ったのだった。会期末ぎりぎりになってしまったけど間に合ってよかった。

【関連記事】
「パレスサイド・ビルディング」(2025-05-26)
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません