国際子ども図書館の建物

国際子ども図書館に行きました。「世界をつなぐ子どもの本」(会期:2019年8月6日~9月8日)を見るのと、建物自体を見たいのと、両方を目的に。
今回は建物の方の話です。

国際子ども図書館は、上の写真の「レンガ棟」と、レンガ棟の背面にある「アーチ棟」から成ります。レンガ棟は、1906(明治39)年に建てられた「帝国図書館」の建物をもとに、増築改修を受けて引き継がれてきたものです。

1897(明治29)年の帝国議会で「帝國図書館ヲ設立スルノ建議案」が貴族院・衆議院の両院で可決され、翌年「帝国図書館官制」が公布されて、国立図書館建設が始まります。
設計に当たったのは文部技師の真水英夫。彼は1898年から翌年にかけ、アメリカで図書館建築の調査をし、帰国後、原案を作成しました。
建設用地は、1899(明治32)年に上の公園内音楽学校敷地に決定し、1900年に着工しました。

建設は三期に分けて計画され、当初の予算は各期50万円(現在の貨幣価値だと7億8千万ほど)だったそうです。しかし、日露戦争後の財政逼迫のために、第一期工事費用は32万円に抑えられ、予定より縮小して1906(明治39)年に開館することになったのでした。

初期の計画と、明治時代に建てられた部分の比較(設計図を元に簡略化した模式図です。正確なものではありません。)

当時の写真です。(「帝国図書館一覧」1912年 より)
「仮正面図」となっています。

その後、1929(昭和4)年に図のように増築されました。

戦後、1947年に国立国会図書館、1949年から国立国会図書館 支部上野図書館として利用されます。2000(平成12)年には国立国会図書館 国際子ども図書館としてリニューアル、建物は内外装の改修工事や免震工事が行なわれました。(工事は2002年まで続き、5月に全面開館した。)

さらに2015(平成27)年には、レンガ棟の背面にアーチ棟が竣工しました。

これは、館内に展示されている建築模型です。写真手前がアーチ棟です。アーチ棟は屋上緑化がなされ、太陽光パネルも設置されているようです。

館内には撮影可能な場所もありますので、以下に写真を掲載します。

中央階段です。明治期のインテリアが残っています。階段は鋳鉄製で、裏側にフローリング材が貼られています。手摺りの高さが現代の建築基準に合わないということで、ガラス製の手摺りが設置されています。

中央階段の一階部分。こちらは手摺りが2,3階と異なります。

2階から3階部分。

こちらは、3階にあるホールです。音楽会やイベントを行なうスペースになっています。また、図書館の歴史を紹介する資料も展示されていました。上の方に掲載した建築模型もこの部屋にあるものです。

ホールから新たに設置されたベランダに出て、外壁を観察することができるようになっています。この写真は解りにくいですが、上を見上げています。

これも同じ場所で撮影しました。

背面の廊下部分。この廊下は、レンガ館の外側に設置されたようです。右側の壁面がもともとは外壁だった面です。

壁面の一部にプレートが。「明治39年竣工時の建具を保存しています」とありました。

こちらの廊下は、明治に建てられた部分の廊下です。

こちらはアーチ棟の外観。

閲覧室は撮影ができないので写真はありませんが、1階には「子どものへや」(開架式の閲覧室)、「世界を知るへや」(もとは貴賓室だった部屋)、「おはなしのへや」があります。

2階は「児童書ギャラリー」「調べもののへや」、3階には「本のミュージアム」「ホール」(ここは撮影可)があります。

「本のミュージアム」では、「世界をつなぐ子どもの本」の展示が行なわれていました。
2018年の国際アンデルセン受賞者の作品、IBBYオナーリスト(推選図書リスト)の掲載作品とその邦訳書、約200冊が展示されています。

2018年の作家賞は角野栄子さんです。
画家賞を受賞したのはロシアのイーゴリ・オレイニコフさんです。この方の絵は好きになりました。
入場無料、2019年9月8日までです。チラシを撮影したものを掲載しておきます。

【参考】
国際子ども図書館サイト「建物の歴史

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