スイスの建築のポップアップカード
ポップアップカードを作成したので紹介します。
今回はスイスのバーゼルにある建物をモデルにしました。バーゼルはスイスの北西部、ドイツとフランスとスイスの国境が接するところにあります。
一つ目
バーゼル大聖堂
バーゼルの大聖堂は12世紀に建てられ始めました。(建設の取りかかりはもっと早いのかも。)13世紀には完成したのですが、14世紀半ば(1356年)にバーゼル付近で地震が発生します。(バーゼル地震)
地震の規模はM6.5~M7.0と推定されているそうですが、震源に近いバーゼルでは大きな被害が出て、死者300人と推定されています。中央ヨーロッパで過去に発生した自身の中では最大級といわれている地震です。
その地震のため、大聖堂も大きな被害を受けました。地震後に再建されたのが現在の聖堂だそうです。二つの塔がありますが、北塔(画像で左側)が1421年、南塔が1500年に完成しました。
さて、中世のバーゼルには都市を守る城壁が作られていました。
市への入口には門が作られていたのですが、その門をふたつ、カードにしました。
ポップアップカード二つ目
聖ヨハネス門
ポップアップカード三つ目
聖アルバン門
バーゼル市は19世紀(1859年)に城壁の撤去を決めています。その時に取り壊されず、三つの門が保存されました。それが上の二つの門と、あとひとつはシュパーレン門です。
今回は、聖アルバン門の型紙を公開しています。時計の部分が切りにくいと思いますが、よろしかったらお使いください。
【追記】(2022.06.30)
聖アルバン門の型紙は公開終了しました。
その代わりに、バーゼル大聖堂の型紙を公開しました。
ディスカッション
コメント一覧
左京謙一様
たまたまリューベック関連でこの素敵な紙細工のサイトを知りました。
私もこうしたものを作るのが好きで、ドイツに行ったときはよく教会や市門などの紙細工を買ってきます。
完成に至るのはその数分の一ですが…。(Schreiber社のものや、リューベックに関してはUlf Sommer氏の
旧市街の教会や家屋、市門など。)
しかしそのどれとも異なる独創的な紙細工ですね。内側から照らし出した時はほんとうに美しいと思います。私でも作れそうなものを見つけたら型紙をリクエストさせていただきます。
拙訳書『図解リューベック』もご紹介いただき、ありがとうございました!
中島大輔様
コメントを頂き、ありがとうございます。
独創的とのお言葉、恐縮です。個々の型紙設計はオリジナルですが、技法としては私独自のものではなく、「折り紙建築」と呼ばれているものに入ります。
現在、リューベックの建築のポップアップカードを製作中で、できたものからツイッター・インスタグラムの方に掲載しています。もう少しまとまったところでメインサイトを更新して、そのうち1点の型紙を公開する予定ですので、ご覧いただければ幸いです。
「図解リューベック」本当に素晴らしいです。例えば市庁舎の構造は他の書籍を見ても分からなかったのですが、ハインツ=ヨアヒム・ドレーガー氏の絵では、数ページで数百年間の変遷が表現されています。
まだ私が行ったことのないリューベックが、この本で一気に親しみある街になったように思います。