旧朝香宮邸が素敵

2018年3月21日〜6月12日まで、東京都庭園美術館で「建物公開 旧朝香宮邸物語」が開催されています。5月の後半に訪問しました。


建物正面

朝香宮は久邇宮朝彦親王の第8王子鳩彦(やすひこ)王が、1906年(明治39年)に創設した宮家です。鳩彦王は1910年(明治43年)に明治天皇の第8皇女允子(のぶこ)内親王と結婚します。1922年(大正11年)にはフランス留学をしたのですが、その翌年に、北白川宮成久王の運転する車が事故を起し、成久王は死亡、同乗していた鳩彦王も重傷を負いました。けがの治療のためフランス滞在が長引くことになったのです。
当時のフランスはアール・デコの全盛期で、1925年(大正14年)に開催されたパリ万国博覧会(略称「アール・デコ博覧会」)は、鳩彦王も見てアール・デコ様式に強い関心を持ちました。
帰国後自邸を建てるに当たって、フランス人芸術家アンリ・ラパンに内装設計を依頼するなど、アール・デコ様式を積極的に取り入れました。
建物の設計・建築担当は宮内省匠寮。匠寮の技師権藤要吉も、西洋の近代建築を熱心に研究し1933年(昭和8年)に朝香宮邸が完成します。
 
戦後、朝香宮は皇籍を離脱し、邸宅からも離れました。
1947年(昭和22年)から1954年までは、吉田外相・首相公邸として使用。
1955年(昭和30年)から「白金迎賓館」とて利用されます。
1983年(昭和58年)には東京都庭園美術館として一般公開されました。
2015年(平成27年)には重要文化財に指定されています。


正面玄関にあるガラスレリーフ扉はルネ・ラリックの作品。


そのガラス扉の裏側は、大広間になっています。大広間の内装設計はアンリ・ラパン。


大広間の隣にある大客室。ここも内装設計はアンリ・ラパンです。


この扉のデザイン、良いですねえ。エッチングガラスだそうです。


暖房機器のパネルのデザイン。


隣は大食堂になります。これは大食堂の窓。


大広間から第一階段を登り、2階の広間へ向かいます。照明がおもしろい。
こちらの内装設計は宮内省匠寮によるもの。


ここは第一浴室。主に殿下が使用した浴室だそうです。


2階のベランダです。床は大理石の市松模様。ここも気に入りました。


妃殿下居間の外側にあるバルコニー。タイル張りです。


こちらは第二階段です。ガラスが美しい。


屋上階にはウインターガーデンと呼ばれる温室があります。そこから外を見たところ。
室内には花台や水道、排水口が備え付けられています。


第二階段を降りて一階に戻ります。この円形の窓も好きなところ。


大広間から玄関のガラス扉を見たところです。


庭園側から見た建物。

建物の前には庭園が広がっています。ここの庭園は芝庭・日本庭園・西洋庭園の3つのエリアがあります。日本庭園には茶室「光華」もありました。西洋庭園部分には、以前は宮内省の官舎があったそうです。

本館の隣には新館があり、今回は「鹿島茂コレクション フランス絵本の世界」が開催されています。

(参考:東京都庭園美術館のサイトとパンフレット)