小山敬三美術館〜村野藤吾の設計

2021-03-20

小諸で講演会(薮内正幸の世界)を聞いたあと、小諸城址懐古園を散策しました。
写真は、三の門。

懐古園は入園方法が二種類あって、園内(動物園を含む)散策だけなら300円、そこに加えて園内の施設(小山敬三美術館・徴古館・藤村記念館・小諸義塾記念館)も含めて見るなら500円でした。

もう15:20です。4館すべて回るのは無理ですが、まずは小山敬三美術館を優先することにして、共通券を購入。

小山敬三(1897-1987)は、小諸市出身の洋画家です。浅間山を描いた「紅浅間」「浅間山残雪」や、「白鷺城」などが有名です。

美術館は、三の門料金所からは500mほど離れたところにあるので、歩きます。

美術館の近くまで来たら、寅さんがいるんだけど!? 何してんのここで?
(「寅さん会館」と言う施設らしいですが、既に閉館してしまったみたい。)

すぐ近くに美術館の看板がありました。

なんかいろいろ石が並んでいます。「蛇灰岩」「輝緑岩」、ほかにも「小浅間溶岩」「黒斑最下部溶岩」「大笹溶岩」など。
地質に関心があれば見るのかもしれないけど、スルー。でも「イロハ英男ガッパ」って何? 

美術館入口。
私の他にお客さんは誰もいませんでした。貸し切り状態で見学です。

チケットを切ってもらったら、絵葉書を頂きました。
「アルカンタラの橋」(1929年)スペインのトレドにある橋だそうです。

小山敬三は大正9年(1920)にフランスに渡り、昭和3年(1928)に帰国しています。
第一展示室には、ヨーロッパ滞在時代に描いた風景画や人物画、それから日本で制作した浅間山や白鷺城の絵などが展示されていました。
この展示室は奥に行くに従って床が低くなっています。

第二展示室の方は企画展です。「小山敬三の海景展」。こちらの展示室はだいぶ小さい。

さて、一通り見たので外に出ます。今度は建物の方。
1975年に開館したこの美術館は、村野藤吾の設計なんだそうです。

この写真では全然分からないと思いますが、建物の裏手、第一展示室の外側です。
床が浮いていて、下に空間がありました。

その空間にはエアコンの室外機が。

わはは。なんか見て笑ってしまいました。こんな形してたんだ。ここは第2展示室の外側です。

なんとか全体を収めようと思うのですが、すぐ近くに別の建物があり、ちょっと離れると千曲川に向かって斜面を下ってしまうので、この位置で止めておきました。

美術館の裏手にあるこの建物は、「小山敬三記念館」。もとは神奈川県茅ヶ崎市に建てた小山の住居兼アトリエでした。死後、小諸市に寄贈されたものだそうです。

でも入口に「冬期休館中」って貼り紙があったので、残念ながら中は見られませんでした。

今回はあまり写真を撮らないでしまったので、自分で写真を見返しても建物の様子がよく分かりません。全体のイメージをつかむために、Google Mapから航空写真を切り抜きました。
こんな形をしていたんですねえ。

というわけで、小山敬三美術館を後にしたのでした。

最後に白状しますが、ついさっきまで、この美術館が村野藤吾の設計だって知らなかったんでございますよ。ブログを書こうとして、懐古園について小諸市のサイトを見ていたら、村野藤吾設計だってあったんです。
え?そうだったの?って思わずブログのタイトルに大きく書いちゃったんですねえ。知ってたらもう少し建物の写真を撮ったと思います。