拾ヶ堰に沿って自転車で(1)

安曇野市に拾ヶ堰(じっかせぎ)という農業用水路がある。
江戸時代後期、文化13年(1816)に開削された用水路だ。当時、この地域の10の村を潤したので、こういう名前になったらしい。

地図の拾ヶ堰頭首工が取水口で、途中、梓川の下を地下水路(逆サイフォン)でくぐり、烏川ヘの放水口まで約15km、等高線に沿ってゆったり流れている。

拾ヶ堰に沿って「あづみ野やまびこ自転車道」があるという。(まだ南側の松本市分は整備途中らしいが。)ほとんど平らな水路なので、自転車道も楽そうだね…と思い、折畳み自転車を持ち出して、ちょいと走ってみようという気になったのであるよ。閉じこもってるのもいい加減飽きたし。

10月初旬の某日。
今回は時間と体力の都合で、半分位を走ろうと思っている。「じてんしゃひろば」か、万水川と交差するあたりまでの予定。

自転車は車に積んできたので、拾ヶ堰に近い豊科南部総合公園に停める。そこからまずは取水口まで行き、(戻ることになるけど)堰沿いに走って、気が向いたところで終えることにした。
写真は、取水口に着いたところから始める。

取水口のところにあった建物に「長野県拾ヶ堰土地改良区」とあったので、ここをスタート地点に。マイ自転車を置いて撮影。

この頭首工は、1994年3月に完成したもの。可動堰方式で、ここで水をとめて拾ヶ堰に導くようだ。柱に取り付けられた銘板には、「1994年3月」「堰長 90m、高さ 3.67m」「三径間可動堰」の文字があった。

頭首工の脇に水利使用の表示板がある。
使用者名は長野県拾ヶ堰土地改良区。
取水量は季節によって異なり、5月1日~10日が 7.543㎥/s、5月11日~9月30日が 6.996㎥/s、10月1日~4月30日が 2.290㎥/sと なっていた。農業用水であるね。かんがい面積は795haだそうだ。

可動堰の所には橋が架かっているので、徒歩や自転車で渡ることができる。

対岸から撮影した写真。茶色の建物が、拾ヶ堰土地改良区の管理棟。中央の水門が拾ヶ堰の取水口。

再び橋を渡り戻ってきた。取水口の内側。水は動いていないようだ。

数百m走ったところ。このあたりは自転車道としてはまだ整備されてない感じ。

国道147号線は奈良井川を平瀬橋で渡っているのだが、その平瀬橋を過ぎたところから自転車道として表示されるようになった。でもここはちょっと草が伸びているね。今年は仕方ないか。
これは進行方向とは逆を向いて撮った写真。

このあたりは、舗装の下を木の根がどんどん伸びていて、地面がぼこぼこになってしまっている。木の根は強いなあ…と思うが、走りにくい。
案内板を見ると、将来的には自転車道は南へ伸びて塩尻市までつながる予定らしい。

案内板のすぐ近くに、逆サイフォンの入口がある。この逆サイフォンは平成10年に改修工事を受けたもの。水はここから地下に入る。

自転車は、橋で梓川を渡る。この橋は人と自転車のみ通れる。橋の欄干に「あづみ野やまびこ自転車道」の表示があった。橋の銘板によると1988年7月の竣工らしい。名前は「あづみ野橋」。
拾ヶ堰の水の方は、梓川の地下12mのところを通っているそうだ。

あづみの橋を渡って少し進むと、逆サイフォンの出口があった。やっぱり水はほとんど動いていない。

そのすぐ近くにこのモニュメントがある。「シールドマシーンフェイス」と書いてあるが、地下水路を掘削する機械の先頭部分についていたパーツだという。地下部分の長さは353m。

すぐ横に「永遠に緑を」と彫られた記念碑が立っていたので、裏の銘板を書き写す。(漢数字は適宜算用数字に置き換えた)

「本拾ヶ堰梓川サイホンは、鳥居峠に源を発する奈良井側の水を、上高地を源とする梓川を横断して、安曇野に運ぶ要の施設である。78年の長きに亘り水を送り続けてきた旧サイホンの直下10メートルに、最先端の技術を用い関係者の英知と情熱により、県営のため池等整備事業の一環として、管径2.8メートル、延長400メートルのサイホンが完成した。行く行くまでの豊な恵みと潤いを願い、ここに記念碑を建立する。
 着工 平成7年10月
 完成 平成10年3月
 総工費 17億円
  平成10年4月 南安曇郡十ヶ堰土地改良区」(後略)

一世代前の逆サイフォンは、大正時代に建設されたものだという。ではその前、水はどうしていたのかというと、当初は横断水路で横切っていたらしい。

モニュメントの近くに橋があり、自転車道は拾ヶ堰を渡って左岸を走るようになっている。

すぐに、拾ヶ堰と自転車道は国道の下をくぐって、国道の南を通るようになった。写真の右の信号が国道の信号である。
拾ヶ堰は正面奥が「下流」のはずなのだが、水が動いていないので、いったいどちらが下流なのか分からなくなる。

信号の右側にコンビニがあるので、そこでお昼を購入。近くの公園で食べることに。

食事後、ちょっと寄り道をする。(つづく)

【参考】
「拾ヶ堰ウォーキングサイクリングガイド」安曇野市観光情報センター

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