飯田市美術博物館(2)
ここは飯田市美術博物館の館内だ。
私は博物館の玄関付近の階段を上がったところから撮影している。
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写真が分かりにくくて申し訳ないが、柱が何本も立っているのは分かると思う。
原広司氏は、この美術博物館の設計に当たって、アルプスの山々が見える場所に建築でもうひとつの山をつくることがテーマだと言っていた。
柱は120本くらいあり、トップライトからの光や反射光などいろいろな光を混合して新たな空間を作り上げることを意図したそうだ。
建物内部の写真はあまり撮らなかったので、飯田市美術博物館のサイトの建物紹介のページをご覧戴きたい。柱とトラスを見ることができる。
柱の上部にはトラスが見えており、屋根からの採光と合わせて木漏れ日が降り注ぐ森林の中を連想させる。
屋上にあったオブジェは、このトラスの形を表したものだったのだ。それから、私が〝ローマの遺跡を連想する〟と書いた、柱に梁を渡した冂(けいがまえ)形のパーツも建物の柱の一部に使われている。
屋根が山なんだから、屋上のオブジェは森林の象徴であるだろうし、それから建物の内部空間の性質を外部でも見せるという役割もあるのだろう。
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さて、展望台の方に行ってみよう。1枚目の写真の撮影位置から振り向いてドアをくぐると、屋上で見たバルコニーに出ることができる。
目の前に入口が現れた。では、行こう。
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中に入ると階段室は三角形になっていた。せ、狭いぞ…。これを歩かなくてはいけないのか…。
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などと思いながら上っていくと、空が見えた。
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ここが展望台。
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展望台の中に入った。振り返って階段の方を向いて撮影。
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北西側の風景。
プラネタリウムのドームのすぐ上に見えるのが、追手町小学校。
ドームの右上の、上から見るとY字形をしたビルは県の飯田合同庁舎だ。
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こちらは東側。
左の木々の向こうには柳田国男館や日夏耿之介記念館、それから長姫神社がある。神社の場所は、飯田城の本丸跡だ。
それから、約3km向こうには天竜川が流れている。
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南側の風景。
目の前の川は天竜川の支流の松川だ。
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というわけで、展望台の話はこれで終りである。
ちょっと内容が少なくなってしまったので、別の写真も載せておこう。
展示物のスピノサウルスだ。
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手前には「2024年は恐竜研究200周年」と記されたボードがあった。(ブログに書くのは2025年になってしまったけど。)
1824年2月に、イギリスの地質学者ウィリアム・バックランド(William Buckland)(1784-1856)がロンドン地質学会の学術雑誌に恐竜化石の論文を掲載し、ここで世界で初めて恐竜に学名「メガロサウルス」が付けられたのだと書かれていた。
ボードの説明によると、隣の追手町小学校には化石標本室が設置されているそうだ。20年前に開設した標本室で、飯田市出身の古生物学者長谷川善和氏の集めた化石や標本が展示されている。
月に1~3日くらいだが休日に一般公開もしているようだ。
【参考】
「『集落の教え』と様相論」原広司(東西アスファルト事業協同組合講演会:1988年)
「進化探る楽しさ知って 追手町小学校化石標本室 開室20年で一部リニューアル」(南信州新聞2024年4月28日付)
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