旧第九師団司令部のポップアップカード
ちょうどこのブログを書いている時に、金沢の国立工芸館の開館日が決まったという記事を見ました。10月25日に開館するそうです。
このポップアップカードはその工芸館として使われる建物のひとつ、旧第九師団司令部です。
実は旧第九師団司令部のカードは以前公開していました。
以前作ったカードはこちらです。
このカードを作った当時は現実の建物もこんな形だったのですが、竣工当時はこれよりも大きかったのです。
第九師団司令部は1898年に金沢城内に建てられましたが、当時は1枚目の写真のように幅広い建物でした。1968年に移築された際に、両翼を切り詰めて建物を小さくしたのだそうです。
その建物が国立工芸館として使われるというので、カードの方も13年ぶりに作り直したというわけです。
工芸館の移転は、東京一極集中の是正に向けた国関係機関の地方移転の一環として提案されたものでした。2017年には国立近代美術館から、東京の工芸館の所蔵品の7割くらいを金沢へ移転させ、責任者の東京国立近代美術館工芸課長を金沢勤務とする、と正式発表がされています。
金沢側では、旧第九師団司令部庁舎と旧金沢偕行社を移転し、過去に撤去された部分を復原して美術館として整備することになりました。
この写真は、2018年に工事現場を囲っていたフェンスに描かれた絵を撮影したものです。
絵の左の建物が旧第九師団司令部、右が旧偕行社です。
こちらの絵も、同じフェンスに描かれていたものです。ネット上の記事や公式発表でも同じ画像が使われてましたね。
旧第九師団司令部は、戦後はしばらく金沢大学の校舎として使われていました。その時は両翼部分があったのですが、先に書いたように移築時に縮小されていました。今回の再移築で、絵のように左右両翼を復原させたとこのことです。
もうひとつの建物である偕行社ですが、これも以前カードを作っていたので、参考までに載せておきます。
こちらは切り起こした部分を差し込んで、なんとか雰囲気を出そうとしています。
金沢偕行社は1970年に曳き家をして移動しているのですが、その時に後ろにある講堂を解体したのだそうです。絵では建物の背面に棟が伸びていますが、これが復原された講堂部分です。
私が金沢を訪れたのは2018年、そのときは旧所在地で移築工事をしている最中で、遠目に見るだけでした。写真は工事中の偕行社です。
最近、美術館や博物館からすっかり遠ざかってしまいましたが、いつになったら自由に歩けますかねえ。10月に落ち着いているようだったら、行ってみたいです。
第九師団司令部のポップアップカードの方ですが、左右翼部を復原したものだけでなく、縮小されていた当時のカードも一応作り直したのです。
あんまり変わってないですが、一応載せておきます。
メインサイトを昨日更新しましたが、今回は富山県と石川県からひとつずつ、以前のカードを作り直したものを掲載しました。型紙は、前回ブログに載せた旧伏木測候所を公開しています。よろしかったらお使いください。
【追記】
(2022.03.18)旧伏木測候所の型紙は公開を終了しました。
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